王子ビジネスセンター株式会社様は2001年に、王子ホールディングス株式会社の前身である王子製紙株式会社の情報システム部門が分社・独立して発足しました。ITインフラの導入やシステム開発、新技術の調査研究など、王子グループ全体のIT戦略の拠点として活躍されています。
王子ビジネスセンター株式会社様の動画配信システム導入事例
- 業種:ITインフラ
- 利用用途:LIVE VOD イベント オンプレミス セミナー 情報共有 研修 社内教育
グループ各社にシステム関連サービスを提供する王子ビジネスセンター株式会社様は、王子グループの頼れるシステムインテグレータ。IT関連のお悩みが日々集まってきます。動画の共有についても、情報漏えいのリスク軽減が求められるなか、更なるセキュリティ対策として、「クラストリーム」を導入。クラウドと社内ネットワークのハイブリッド構成で、高セキュリティな配信を実現しました。大企業グループにおけるさまざまな配信の要望にどう応えているのか、業務本部IT基盤サービス部、内田様、大迫様に伺いました。
・年頭講話などを多くの従業員に視聴してもらう際に、一般的な限定配信では、セキュリティの面に不安があった。
・配信システムをオンプレミスにすると、セキュリティとしては最高レベルとなるが、社外役員などが接続できず、情報を得にくいことが課題となった。
・「クラストリーム」の専用サーバを経由することで、URLに加え、IDやパスワードなしでは動画が見られなくなり、情報漏えいのリスクを軽減することができた。
・クラウドとオンプレミスのハイブリッド構成にすることで、費用を抑えつつ、社内ネットワーク接続の安心感とクラウド接続の利便性の両方を得ることができた。
・年頭講話などを多くの従業員に視聴してもらう際に、一般的な限定配信では、セキュリティの面に不安があった。
・配信システムをオンプレミスにすると、セキュリティとしては最高レベルとなるが、社外役員などが接続できず、情報を得にくいことが課題となった。
・「クラストリーム」の専用サーバを経由することで、URLに加え、IDやパスワードなしでは動画が見られなくなり、情報漏えいのリスクを軽減することができた。
・クラウドとオンプレミスのハイブリッド構成にすることで、費用を抑えつつ、社内ネットワーク接続の安心感とクラウド接続の利便性の両方を得ることができた。
【目次】
クラウドとオンプレミスのいいとこ取りで、費用も軽く
海外拠点での高セキュリティ視聴も可能に
視聴者が多い動画はグループ分けでコントロール
次々に追加される新機能もうれしい
クラウドとオンプレミスのいいとこ取りで、費用も軽く
―「クラストリーム」を導入されたのはなぜですか?
王子グループには多くの従業員が在籍していることから、情報の共有にはさまざまなリスクが伴います。社内向けに動画を配信する際にも、セキュリティの強化が求められてきました。例えば年頭講話は全ての従業員にリアルタイムに届けたい大切なメッセージですが、機密情報を多く含んでいます。安全に配信するにはどうすればよいか、その手段を探していたとき、「クラストリーム」に出会ったと聞いています。
社内向けのものであれば、YouTubeの限定配信を利用すればよいという考え方もあるでしょう。しかし、そのURLが一つ流出してしまうと、インターネットにつなげばどこでも見ることができます。それを防止するためにも二重三重の安全策が必要ではないか、そう考えたのだと思います。
―「クラストリーム」のハイブリッド構成について教えてください。
はじめは、社内ネットワーク(オンプレミス)での導入を想定していました。インターネットから切り離して使える仕組みであれば、セキュリティ対策としても万全です。しかし、当グループでの運用を考えた場合、クラウドとのハイブリッド型がよいのではないかとお勧めいただきました。クラウドでつないだうえで、エッジサーバ(負荷分散サーバ)のみオンプレミス環境に配置するかたちです。
ハイブリッドにした理由のひとつに、社外役員への配慮があります。基本は社内ネットワークからの視聴ですが、クラウドの環境があることで、社内ネットワーク内にいない方も視聴でき、利便性が高まります。社外の方に関しては、URLのほかに専用のIDとパスワードを割り振ることで、セキュリティを担保しています。
2つめの理由は、オンプレミスよりも費用が抑えられるということです。リプレースの手間や費用をかけずに、手軽にアップデートができるところもうれしいですね。研修動画の視聴対象範囲や配信期日によっては社内からの同時視聴が一時的に増加しますが、社内にエッジサーバを配置して社内ネットワークから視聴することで、インターネット回線帯域を気にすることなく費用を抑えて安心して動画視聴ができるのも魅力の1つです。
予算内で社内ネットワークとクラウドの両方の良いところが手に入り、とても満足しています。
海外拠点での高セキュリティ視聴も可能に
―「クラストリーム」経由で、海外の拠点に配信することもありますか?
はい、あります。導入当時は、中国で見られるようにすることが一つのミッションでした。現在、中国では上海が中心拠点になっていますが、「クラストリーム」経由で問題なく視聴できています。他にもニュージーランド、東南アジア、ブラジル、そして最近ではヨーロッパでも視聴しており、特に支障が起きることなく安心して見ることができています。
視聴者が多い動画はグループ分けでコントロール
―どのような動画を配信しているのか教えてください。
「クラストリーム」を使って配信しているのは、王子グループ内の情報を発信したい部署からの依頼を受けた、内部向けの動画です。年頭講話などのトップメッセージ、広報IRの共有のほか、新任役員の研修や特定の部署向けのセミナーなど、教育的なものも多くなっています。
―IDは個人に配布しているのですか?
社員一人一人にIDとパスワードを配布する企業もあると思いますが、当社では動画の種類ごとに割り振っています。「このセミナーであれば、A社はこのIDで入ってください」というように、視聴可能な期間もIDごとに区切っています。内部向けの動画は、基本的には社内ネットワークを経由して見てもらうものですから、人を判別する必要はないと考えているのです。現在数百のIDで、撮りためた動画を管理しています。
―大勢が一度に見る場合はどのようにしているのでしょうか。
年頭講話のように大人数にリアルタイムで視聴してもらいたい場合は、個人視聴では膨大な接続数になるため、会議室などに集まって見るようにしています。各拠点に向けたライブ配信であれば、同時接続を120程度に設定していても余裕があります。もちろん見逃し配信も行えますから、対象者全員にもれなく見ていただくことができます。
―個々に見る場合の同時視聴コントロールはしていますか?
コンプライアンス関係のセミナーなど、グループ内の多くの社員が個人単位で見る動画については、集中しないよう、視聴期間をずらすなどの対策をとります。「AからCまでの会社は何月何日から何日までに」というように、グループ各社の社員数を考えながら割り振っているかたちです。
これである程度、同時視聴のコントロールはできますが、やはり締め切り間近になると混み合うこともあります。実は、アップロード後のアクセス制御については、「これを配信したい」と依頼してくる部署に任せています。「同時接続数は120です。それを超えると見られません」とあらかじめお伝えし、視聴者に周知して視聴時間を調整いただくなど、うまくコントロールしてもらっています。
次々に追加される新機能もうれしい
―今後はどのように活用していかれますか?
情報共有の方法として、動画を用いる場面は今後も増えてくるでしょう。現在はまだ限られた部署からの依頼を受けているのみですが、今後はグループ会社を対象に、配信をサービス化することも考えています。
クラウド型は新しいサービスが加わった際に、システム更新の手間がかからず利用できるのもメリットですね。今回ご紹介いただいた字幕機能や翻訳機能についても、活用の場が出てくると思いますので、そのときはぜひ試してみたいです。今後も「クラストリーム」に期待しています。
ー アイ・ピー・エルはこれからもよりお客さまにとって利用しやすいサービスを目指し精進してまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(取材ご協力:
王子ビジネスセンター株式会社 業務本部IT基盤サービス部、内田様、大迫様
※ご所属、業務内容、写真、インタビュー内容は取材当時のものです。ご協力ありがとうございました。)