NPO法人文化財保存支援機構(JCP)様は、文化財の保護に寄与するため保存修復の専門家が中心となり設立したNPO法人です。美術品、世界遺産、遺跡など文化財保護のため、修復活動やスタディーツアー、専門家を育成する文化財保存修復専門家養成実践セミナーなどを行われております。
NPO法人 文化財保存支援機構様の動画配信システム導入事例
- 業種:NPO 教育
- 利用用途:VOD セミナー
文化財保存支援機構様は、行政の保護が及ばない文化財を救うべく、修復技術者が立ち上げたNPO法人です。専門性を生かし、東日本大震災で被災した美術品の修復や、台風で被災した美術館のレスキューなど、文化財の保存と修復をメインに活動しています。
これと並行して行われているのが、技術を継承するための活動です。動画配信サービス「クラストリーム」は、そのための媒体として導入されました。現在どのように活用されているのでしょうか。ご感想も含め、事務局の皆さまにお話しいただきました。
・コロナ禍で、それまで実施されていた対面でのセミナーが開けなくなってしまった。
・平日で長期間にわたることから、セミナー参加者が限定されてしまっていた。
・受講後のアンケートに重複や問い合わせが多く、手間がかかっていた。
・受講者を限定してのオンデマンド配信。コロナ禍でもセミナーを継続することができた。
・時間と場所に縛られなくなったことで、まとまった時間が取りにくい人も受講可能に。
・クラストリームのアンケートは1回しか送信できないので管理しやすくなった。
・コロナ禍で、それまで実施されていた対面でのセミナーが開けなくなってしまった。
・平日で長期間にわたることから、セミナー参加者が限定されてしまっていた。
・受講後のアンケートに重複や問い合わせが多く、手間がかかっていた。
・受講者を限定してのオンデマンド配信。コロナ禍でもセミナーを継続することができた。
・時間と場所に縛られなくなったことで、まとまった時間が取りにくい人も受講可能に。
・クラストリームのアンケートは1回しか送信できないので管理しやすくなった。
【目次】
クラストリームは安価で柔軟性がある
シンプルで使いやすく初心者もOK
生配信や再配信など活用の幅を広げていきたい
クラストリームは安価で柔軟性がある
文化財を後世に受け継ぐためには、「もの」「人」「技術」を未来へ伝えることが必要です。機構では毎年、「文化財保存修復を目指す人のための実践コース」として、セミナーを企画してきました。以前は対面で講義や実習をする形をとっていましたが、新型コロナウイルス蔓延により人を集めて催すことが難しくなってしまいました。そこで、令和2年度のセミナーからは、自分たちで動画を撮影してオンライン配信しようと考えたのです。
取材をお受けくださったNPO法人 文化財保存支援機構の本様
私たちは、時期と視聴者を限定してオンデマンド配信できるサービスを探しました。インターネットで検索していく中で知ったのが「クラストリーム」です。類似のサービスを2、3社検討した結果、クラストリームを導入することに決めました。
― 導入の決め手は何でしたか?
大きな決め手になったのは、その価格です。当機構の希望する条件に合致していましたし、配信規模についても状況に応じて変えていけるのがクラストリームでした。去年ユーザー数の変更があって枠を追加したのですが、その際、迅速に対応していただけたことが印象に残っています。
また、クラストリームは他社さんと比べて、ライブ配信だけでなく、当機構が重視しているオンデマンド配信にも特化している点が決め手の一つでした。
― クラストリームはセミナー配信期間にお使いいただいているのですね。
セミナーは、秋から冬にかけての限られた期間に、内容別に数回に分けて配信しています。クラストリームは、セミナーを配信する時だけ契約し、利用しない時期は休止期間を設けていただいています。設定はそのままで、休止期間中の月額費用はかかりません。こういった選択肢があるのはありがたいですね。顧客の実情に合った小回りの利く契約ができるところもクラストリームの特長だと思います。
シンプルで使いやすく初心者もOK
― 使い勝手はいかがでしたか?
クラストリームを導入するまで、私たちスタッフは動画配信をしたことが一度もありませんでした。しかし、録画した動画をアップする作業はとてもシンプル。余計な機能もあまりなく、とても使いやすくて助かりました。何しろ素人なので複雑な機能があると分からなくなってしまいます。クラストリームは初心者でも簡単に使えるところがいいと思いました。
取材をお受けくださったNPO法人 文化財保存支援機構の松田様
一度、動画をアップする時にネットワーク上にあるファイルから上げる方法が分からなかったのですが、ホームページのヘルプを見たらすぐに出てきました。たいていの作業はマニュアルに分かりやすく書いてありますので、今まで特に不便を感じたことはありません。
― 受講者の皆さんの反応はいかがですか?
当機構ではセミナー受講後、アンケートにお答えいただいてから受講修了証を発行しています。今年からクラストリームさんでもアンケート機能が新たに追加されたので使わせていただきました。アンケートの中に「受講方法についてご意見があれば」という項目を設けてみたところ、受講生の皆さんからは「シンプルで使いやすい」「わかりやすい」といったお声が届いています。クラストリームは、視聴者の皆さんにも使いやすいツールなんだなと思います。
実は去年まで別のアンケートを使っていたのですが、自分が送ったかどうか分からなくなって2回3回送ってきてしまう人が複数いたんです。「自分は送信したでしょうか」と尋ねるメールが来ることもありました。クラストリームの場合は、一回送信すると送信済みの状態になるので送る側も分かりやすく、担当者も楽になりました。
― オンラインに切り替えて、他によかったことはありますか?
従来の対面式のセミナーでは、基礎的な講座に加え、ワークショップのような形の実習も行っていました。道具を作ったり、絵を描いたり、木を彫ったりというものです。特に修復の技術者だけを対象としたわけではなかったのですが、やはり参加される方は技術者や技術者を目指して勉強中の学生さん、そういった方がメインになっていました。原因としては、受講日が平日であること、3日間、10日間といった連続の講座だったことから参加できる方が限られてしまったことが考えられます。
アクリル画の補彩作業(左)、レスキュー作業(中)、掛軸調査(右)
その点、オンライン配信にしてからは、かなり受講される方の幅が広がってきているようです。学芸員さんのような方々からも「時間と場所を選ばずに受講できる」と評価を頂いています。
生配信や再配信など活用の幅を広げていきたい
― 今後の動画配信についてお聞かせください。
今年度はオンライン配信でのセミナーの形をとっていますが、コロナ禍の規制も徐々に緩和されてきました。次年度からは、オンラインの利点と対面の両方のよさを生かしつつ、ハイブリッドで行えればよいと考えています。
セミナーは今のオンライン配信とコロナ禍前の対面型と併用して利点を最大限に
また、受講生の方から「期間内に受講できなかったので再配信してほしい」という希望も出てきています。今後はこうした皆さんの声に応えていけるようクラストリームというプラットフォームをもっと知って、利用の幅を広げていきたいと思っています。この先、生配信など新たな取り組みが始まって、年間を通して配信したいという希望が出てくるかもしれません。クラストリームを使った新たな可能性が広がっています。
(取材ご協力:
NPO法人 文化財保存支援機構 事務局 本様、松田様
※ご所属、業務内容、写真、インタビュー内容は取材当時のものです。ご協力ありがとうございました。)